【ネタバレなし!】ゲーム・オブ・スローンズをこれから観る方に最適ガイド【後編/用語解説編】

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歴史が好きというと昨今よくおススメされる海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」(原題:Game of Thrones)。
2019年4月に放送予定の完結シーズンを前に、このドラマシリーズをこれから観る方がより楽しめるような情報を、ネタバレなしで書いております。

前編も是非ご参考にしてください。

【ネタバレなし!】ゲーム・オブ・スローンズをこれから観る方に最適ガイド【前編/概説・視聴方法解説編】


前編は・・・以下のようなの内容です。
■概要
■どんな内容なのか、そのオモシロさとは
■視聴方法は?


それではさっそく、後編/用語解説編に入って行きたいと思います。

  • ■【ネタバレなし!】観はじめる前に!ゲーム・オブ・スローンズの世界ガイド

  • ■【ネタバレなし!】観はじめる前に!ゲーム・オブ・スローンズの世界ガイド

    シーズンを重ねていけば、自然にどんどんゲーム・オブ・スローンズ世界の用語などもわかってくるのですが、
    見始めのシーズン1や2を見ている段階では数多い用語や人名に「なんだっけ?」となってしまうことも多く、かといってネタバレが怖いので迂闊に調べられないと言うジレンマがあると思います。
    なので、直近シーズンまで観賞後にいろいろ調べてからシーズン1や2を見返したくなるのです。
    それはそれでとても面白いのですが、でもやっぱり最初から愉しめるに越したことはないと思いますので、
    最低限、見始めのシーズン1や2を見ていく中でわかっておくと最初から愉しめるのではないか?という用語解説を作成しました。
    少しでも参考になれば幸いです。

    注:私の場合は、評判の高い映像を愉しみたかったということもあり、全編吹替で見てしまいました。
    ですのでこの用語ガイドは吹替ドラマ版の表記です。


    ■地理・気候編

    まずはこちらをご覧下さい。ゲーム・オブ・スローンズ世界のGoogleMap風の地図です。クリックで拡大できます。

    このうち、西側にあるウェスタロス大陸が主な舞台となります。

    このウェスタロス大陸、”大陸”というだけあって南北5600km、東西2250kmに渡り、大きさとしてはヨーロッパを縦にしたより大きく、南米大陸と同じくらいなのだそうです。
    最大都市で王都であるキングスランディングから北部の主要都市ウィンターフェルまでに、日本の南端から北端がすっぽり収まってしまう広さです。
    だいたい、キングスランディングから西のリヴァーランドの首都リヴァーランまでで、青森から北九州くらい離れているようです。

    ウェスタロス大陸の次によく登場する東のエッソス大陸に至っては、上の地図で見えている範囲でユーラシア大陸と同程度の大きさかと思われる巨大大陸です。

    なお、このエッソスの南には、物語には殆ど登場しないソゾリオス大陸というのがあります。
    黒い肌の人間が住み、ジャングルが多く、疫病がはびこり、ほとんど探検もされていない、ということです。

    そしてゲーム・オブ・スローンズの世界の気候について。
    惑星の公転がどうなっているのか、地軸の向きが色々変わるのか、などよくわかりませんが、一つの季節が不規則に数年間も続くという世界です。


    ■歴史編

    ウェスタロス大陸の大昔からの歴史のざっくりした流れです。

    まず、自然と調和して生き、小柄な〈森の子ら〉と呼ばれる種族がウェスタロス大陸に最初に居住していたそうです。
    (彼らが信仰した〈古の神々〉はいまだに北部であがめられています)
    そこに青銅の武器を持ち馬に乗った野蛮な戦士文明の〈最初の人々〉と呼ばれる人々が東方の大陸エッソスから地峡を渡ってやってきます。
    彼らは争い、また様々なできごとが起こる中で〈森の子ら〉は次第に姿を消していきました。

    次に、今度は〈アンダル人〉が東の大陸エッソスから〈ナロー・シー=狭い海〉を渡って上陸してきます(この時にはすでに地峡はなくなっています)。
    アンダル人は鉄の武器を持ち、馬を乗りこなして戦い、現在も信仰を集める〈七神正教〉(七柱の神々の宗教)をもたらしました。
    彼らはウェスタロス大陸の南部を席捲しますが、厳しい自然環境に守られた北部の王国は征服できず、北部は〈最初の人々〉の習慣を色濃く残す土地となります。
    また、ウェスタロスの南端には〈アンダル人〉とはまた別に〈ロイン人〉という人々が上陸し、土着の民族と混血して砂漠の王国ドーンを建国します。
    そしてウェスタロス大陸は〈アンダル人〉たちの諸王国にドーンを含めた七王国がそれぞれに統治するところとなりました。

    その後、「ゲーム・オブ・スローンズ」の約300年前。
    やはり東の大陸エッソスに起源を持つターガリエン家がウェスタロス大陸を席捲、七王国のうち六王国を征服します。
    当地の〈七神正教〉とウェスタロス人の習慣を受け入れ、続く数十年間のうちに、統治に刃向うあらゆる抵抗を抑え込み、最後まで独立を保っていたドーンも最終的には婚姻政策によって併合。
    以後のウェスタロス大陸はターガリエン王朝の治世となります。
    この時、エイゴン征服王は、征服した相手の剣を溶かし、このビジュアルでもお馴染みの〈鉄の玉座〉を作らせました。

    そして「ゲーム・オブ・スローンズ」の物語が始まる16年前、ターガリエン王朝治世下のウェスタロス大陸を300年ぶりに揺るがす大事件が起こります。
    〈ロバートの反乱〉、別名〈簒奪者の戦争〉。

    ※ここからは、この後の■名家編と合わせてご確認ください。

    ことの経緯は以下のようなものでした。

    発端は、北部の名家スターク家の当主リカード公の娘であり、ストームランドの世継ぎロバート・バラシオンの婚約者でもあったリアナ・スタークが、時の王で狂気と残虐性のために”狂王”とも言われたエイリス・ターガリエン二世の息子レイガーとともに姿を消したことでした。

    失踪の理由は不明ながら、スターク家とバラシオン家はレイガーによる誘拐とみなします。
    リカード公の長男、北部の世嗣であり、失踪したリアナ・スタークの兄であったブランドンはレイガーとの決闘を要求し、若き北部の騎士たちを率いて王都キングズランディングに赴きますが、”狂王”エイリス王はその騎士達を逮捕。
    彼らの父たちにキングズランディングに来て審問に応じるように命令します。
    そして”狂王”エイリス王は、審問に応じ王都に赴いたリカード公が到着するやいなや生きながら火あぶりにし、長男ブランドンは絞首刑に処してしまいました。

    さらに、狂王は、高巣城(アイリー)に拠る実力者・ジョン・アリン公に対し、彼が後見人を務める、若きロバート・バラシオン(失踪したリアナ・スタークの婚約者)とエダード・スターク(殺された北部の当主リカード公の次男、ブランドンの弟、失踪したリアナの次兄)の二人の首を王都へ送ることを要求。

    ジョン・アリン公はこれを拒否して反乱をおこし、ジョン・アリン、ロバート・バラシオン、そしてエダード・スタークの指揮のもとで3家による反ターガリエン叛乱連合が成立。
    ターガリエン家の軍勢を打ち破り、その後、叛乱連合に加わったタイウィン・ラニスターがキングズランディングを略奪。”狂王”エイリス王の世継ぎとその血筋をことごとく殺します。
    エイリス王自身も、当時自らの護衛騎士団〈王の盾〉の一員であった、タイウィン・ラニスターの長男、ジェイミー・ラニスターによって殺されました(これより後、ジェイミーは〈キングスレイヤー=王殺し〉とあだ名されることになります)。

    戦争の引鉄となった、失踪したリアナ・スタークとレイガー・ターガリエンも戦いの間に命を落とし、レイガーの正室エリア、およびその子供たちのレイニスとエイゴンもラニスター家の家臣に殺されます。

    しかし、唯一”狂王”エイリスの身重の妻レイラと8歳の息子ヴィセーリスだけは命辛々王都を脱し、ドラゴンストーンに逃亡。レイラはそこでデナーリス・ターガリエンを産んだ産褥の床でやはり命を落としてしまいました。
    ターガリエン王朝の最後の生き残りである幼きヴィセーリスと産まれたばかりのデナーリスは、忠実な家臣によって〈ナロー・シー=狭い海〉を超えて東の大陸エッソスの自由都市に落ち延びました。

    一方、ロバート・バラシオンは〈鉄の玉座〉を奪い、ラニスター家との同盟を確保するために、タイウィンの娘サーセイと結婚。
    また、エダードは亡くなった兄ブランドンの婚約者であったタリー家のキャトリンと結婚しました。そしてエダードは戦争から、落とし子のジョンを連れ帰ります。

    これにより、300年に及んだターガリエン王朝は終焉を迎え、ウェスタロス大陸はバラシオン王の治世となります。

    それから16年、ロバート・バラシオン王の治世下。「ゲーム・オブ・スローンズ」の物語が始まります。


    ■名家編

    上記歴史編の最後にも早速登場してしまいましたが…
    「ゲーム・オブ・スローンズ」の七王国に散らばる名家と、特に冒頭にストーリーの中心となる人物たちについてざっくり解説します。
    ここで紹介していない名家も人物もたくさんいますが、その人々が登場する頃には結構いろいろわかってきていると思いますので、ここでは割愛。
    最低限に抑えています。


    ■スターク家

    北部の最上位の貴族家であり、本拠は由緒あるウィンターフェル。紋章は白雪の野原を走る灰色の狼であり、標語は“冬来たる”。


    エダード・スターク
    愛称はネッド。ウィンターフェル公であり北部総督。 キャトリンとの間に5人の子がおり、また私生児の息子であるジョン・スノウが、里子として引き取ったシオン・グレイジョイがいる。
    リカード・スターク公の次男として生まれ、ロバート・バラシオンとともに高巣城のジョン・アリン公のもとで里子として育ち、ジョン・アリン公を父親のように尊敬するようになった。
    その後、上記の歴史編でも触れたように「ゲーム・オブ・スローンズ」の物語が始まる16年前、ロバート・バラシオンの叛乱に加わった。
    現在は自らの土地をほとんど離れようとはせず、南部の宮廷の複雑な陰謀には加わろうとせずに過ごしている。


    キャトリン・タリー・スターク
    ウィンターフェルのエダード・スタークの妻。5人の子-ロブ、サンサ、アリア、ブランそしてリコン-の母。
    リヴァーランドにおける最上位の貴族であり、リヴァーランに本拠を置くタリー家の出身。
    子供時代、年の近い妹のライサと仲が良く、優しく公正な統治者であった父ホスター・タリーとも親しかった。
    12歳の誕生日を前に、ウィンターフェルの世継ぎであったブランドン・スタークと婚約。
    また、父のところに里子に来ていたピーター・ベイリッシュがキャトリンに恋い焦がれた。
    キャトリンが16歳の時、ピーター・ベイリッシュはついにブランドンに決闘を申し込み負けたが、キャトリンが殺さないよう願ったため、ピーターは軽い負傷だけで済んだ。
    ブランドンの妹のリアナが世継ぎの王子であるレイガー・ターガリエンに誘拐された時、ブランドンとその父は王都に向かったが狂王エイリスによって殺された。
    そこでキャトリンはエダードと結婚し、身ごもった。また妹のライサはジョン・アリン公と結婚。エダードが叛乱軍に参加している間、キャトリンはロブを出産。
    一年後、エダードは私生児の乳児を連れて帰り、ジョン・スノウとして育てることになったが、キャトリンはこのことでエダードを決して許そうとしなかった。
    しかし、その後の年月に、二人はさらに4人の子をもうけた。


    ロブ・スターク
    ロブはエダード・スタークとキャトリン・タリーの間に生まれた長男であり、ウィンターフェルの世継ぎである
    不満を漏らさずに大きな責任にも耐えうる精神力と、父と同じ気高さと公正さを身につけている。私生児で腹違いの兄弟であるジョン・スノウとも極めて親しく、母がジョンに向ける敵意を苦々しく思う。
    また10歳の時から里子に来ているシオン・グレイジョイとは親友である。


    サンサ・スターク
    キャトリンとエダードの第二子で長女。
    母親に似て、青い瞳、豊かなとび色の髪と白い肌をもつ、美しい11歳。
    歌やダンスなど、女性らしい嗜みに優れており、乱暴で男の子のような妹のアリアを嫌っている。


    アリア・スターク
    キャトリンとエダードの第三子にして次女。
    機知に富み、抜け目なく、必要があれば辛いことも厭わない。その性格は、上品な姉サンサと対照的であり、自由で大胆。姉に劣等感を持ち、勝てるのは乗馬だけだと思っている。
    自分を可愛いとは思っておらず、 スターク家の特徴が色濃く、灰色の瞳と茶色の髪の毛を持つ。
    その気性と外見は、亡くなった叔母リアナ(ロバート・バラシオンの叛乱の引鉄となった女性)に似ていると言われる。自分と同様に劣等感を持って育った私生児の兄ジョン・スノウと仲がいい。


    ブラン・スターク
    キャトリンとエダード・スタークの第四子で次男。 ウィンターフェル中の高いところに登って探検することを楽しむ。ブランは冒険好きで気が強く、7歳にして自分のことを“もうほとんど大人”だと信じている。
    父エダードの兄で、今は亡き伯父のブランドンにちなんで名づけられ、いつの日か偉大な騎士になることを夢見る。


    リコン・スターク
    キャトリンとエダード・スタークの第五子で三男。シリーズが始まった時点ではまだわずか3歳。


    ジョン・スノウ
    16年前、父エダードがロバート・バラシオンの叛乱に加わった後、戦争からウィンターフェルに連れ帰った男子。
    エダードとデイン家に仕える乳母のウィラという名の女性の間に生まれた私生児だとされており、スターク家に特徴的な容貌をしている。ロブと同じ年齢である。
    また、父と同じく名誉に献身し、酷い決断をしなければならない時でも、道徳的であろうとする。
    妻のキャトリンの反対にもかかわらず、エダードはジョンを嫡出のスターク家の子らとともに育てることを宣言した。そのためキャトリンの敵意にさらされ、子供時代は辛いものとなった。
    腹違いの兄弟姉妹たちとは仲が良く、特にロブとアリアとは極めて親しいが、それでも疎外感にさいなまれる。父を尊敬するが、母親のことを教えてくれないことに傷ついている。


    ベンジェン・スターク
    エダードの弟であり、志願して〈壁〉のナイツ・ウォッチに加わり、哨士長となっている人物。


    シオン・グレイジョイ
    鉄諸島の領主ベイロン・グレイジョイの末息子で唯一生き残っている男子。
    10年前に父が率いたロバート・バラシオンに対する反乱が失敗し、エダード・スタークによって人質とされ、以後里子としてスターク家の子らと一緒にウィンターフェルで育てられ、ともにあらゆる規律を教えられてきた。


    ■バラシオン家

    バラシオン家は七王国の諸名家の中で最も新しい家であり、ストームランドで最上位の貴族である。
    ターガリエン王朝を創始したエイゴン・ターガリエン1世の私生児の兄弟であるオリス・バラシオンに始まる家系。
    オリスは最後の〈嵐の王〉を倒し、その娘を妻とし、バラシオン家を創始した。
    本拠地はストームズエンドであり、包囲にも嵐にも屈したことはない。
    紋章は金色の地に王冠をかぶった黒い牡鹿であり、標語は“氏神は復讐の女神”。

    物語が始まる16年前にターガリエン家に対して反乱を起こし、スターク家、タリー家、アリン家、そして最終的にはラニスター家の助けを得て、〈鉄の玉座〉とドラゴンストーン諸島を手に入れた。
    ロバートの末弟のレンリー・バラシオンは、年長の弟スタニス・バラシオンに行くはずのストームズエンドを与えられ、その代わりスタニスには貧しいドラゴンストーンが与えられた。
    これがロバートとスタニスの間の緊張の源となっっている。


    ロバート・バラシオン
    七王国の王。若い頃は恐るべき戦士であったが、今では狩りと女遊びと酒が好きな、顎髭を生やした太った男。
    北部スターク家のエダードと共に高巣城(アイリー)で里子として育った。二人は兄弟のようであり、また後見人であったジョン・アリン公とも親しくなった。
    だが実の兄弟のスタニス・バラシオンやレンリー・バラシオンとは仲が良くなかった。
    その後ロバートは、遠くから恋焦がれていた、ネッドの妹のリアナ・スタークの婚約者となった。
    レイガー・ターガリエンがリアナと姿を消した時、ロバートは激怒。リアナの兄ブランドン・スタークはリアナを救出するためキングズランディングに馬を走らせたが、エイリス王に捕えられ処刑された。
    その後、エイリス王はジョン・アリンにロバートとエダードの首を差し出すよう命じた。
    ロバート、エダード、そしてジョンはエイリス王に反抗して立ち上がり、かくして〈ロバートの反乱〉、別名〈簒奪者の戦争〉が始まった。
    ロバートは戦争に勝ち、自らトライデント河でレイガーを殺し、王となったが、リアナも死んだ。その後ロバートはリアナの思い出を抱き続け、ターガリエン家全体に対し、とくにレイガーに対し深い憎悪を抱くようになった。
    ロバートは実力のあるラニスター家の忠誠を確実にするため、サーセイ・ラニスターと結婚。3人の子をもうけたが、子にかまうことはほとんどない。
    また、その治世においては後見人であったジョン・アリン公を〈王の手〉に任命し、王国の統治をほとんど任せた。自身は宴と馬上試合を好み、エイリス王の残した膨大な富を散財している。


    サーセイ・ラニスター・バラシオン
    キャスタリーロック公、ラニスポートの守護者、西部総督のタイウィン・ラニスターの長女で、ジェイミーとは双子の姉であり、金髪と明るい緑の瞳を持つ。
    〈ロバートの反乱〉の後、サーセイは新王ロバート・バラシオンと結婚し、七王国の王妃となったが、夫を愛していないし尊敬もしていない。
    一方、常に3人の子供たち、ジョフリー、ミアセラ、トメンの安全にこだわる母親である。


    ジョフリー・バラシオン
    バラシオン王家の3人の子のうちの最年長であり、ロバートの世継ぎである。物語の開始時点で12歳。ラニスター家の血筋らしく、背が高く、ブロンドでハンサム。

    ミアセラ・バラシオン
    バラシオン王家の二番目の子で、繊細で美しく好奇心の強い女の子。年齢の割には、勇気と強い意志と高い知性を垣間見せる。物語の開始時点では8歳。

    トメン・バラシオン
    バラシオン王家の末子。物語の開始時点で7歳。そのぽっちゃりとした体型、優しい気質、そして意志の弱いところは、兄ジョフリーと対照的である。


    スタニス・バラシオン
    ロバート王の弟でレンリーの兄。ドラゴンストーン公であり、ロバートの〈小評議会〉の海軍大臣。
    厳しく揺るぎない正義感で知られる、ユーモアに欠けた冷たい男。一方でその頑固さと決断力は有名である。また有能な海軍指揮官でもある。
    その妻は、河間平野(リーチ)の最上位の貴族タイレル家に忠誠を誓う、強力なフロレント家のレディ・セリーズ。一人娘シリーンは病におかされている。
    物語の16年前に、スタニスは〈ロバートの反乱〉に加わり、ストームズエンドに籠城して兵糧攻めにあったが、後に重臣となるダヴォス・シーワースが密かに運び込んだ食糧によって救われた。
    その後、スタニスはドラゴンストーンを陥落させた。だが兄ロバートはスタニスの武功を認めず、貧しいドラゴンストーンをスタニスに与え、バラシオン家の本拠地で豊かなストームズエンドはレンリーに与えた。


    レンリー・バラシオン
    ロバートとスタニスの弟であり、ストームズエンド公。ハンサムでカリスマ性のある人物で、気さくに誰とも友達になるが、軽薄であると見る人もいる。
    ロバート王は、年長であるスタニスに優先権があるにもかかわらず、バラシオン家のストームズエンドの権利をレンリーに与えた。ストームズエンドの領地はスタニスのドラゴンストーンよりもはるかに大きく豊かであるため、レンリーのほうがスタニスよりも大きな勢力を得た。
    ロバートの〈小評議会〉では法務大臣を務める。


    ■アリン家

    アリン家はアリンの谷間の最上位の貴族であり、多くの下位貴族が忠誠を誓っている。その本拠は山の頂にある高巣城(アイリー)にあるが、その他にも多くの拠点を持つ。
    紋章は空色の地に白の“月に隼”であり、標語は“高きこと誉の如く”。現在のアリン家はアンダル貴族の中でも最も純粋な血統である。

    ジョン・アリン
    高巣城(アイリー)公、アリンの谷間の守護者、東部総督であり、ロバート・バラシオン王の治世では〈王の手〉を務め、七王国を治める責任の多くをジョンが担っっている。
    ジョン・アリンはロバートとエダード・スタークの里親であり二人にとっては父親のごとき存在であった。エイリス・ターガリエン二世が二人を殺すよう命じた時、ジョンは叛乱の旗を上げた。
    この際、リヴァーランドの名家ホスター・タリー公の叛乱への支持を固めるため、遥かに年齢が下の、娘のライサ・タリーと結婚した。


    ライサ・タリー・アリン
    ライサはホスター・タリー公の次女。姉はキャトリン・タリー・スターク。ロバート・バラシオン王の〈王の手〉ジョン・アリンの妻である。
    リヴァーランに里子として養育されていたピーター・ベイリッシュが、姉キャトリンを巡ってその婚約者であったブランドン・スタークに決闘を挑んで敗れ、キャトリンの命請いで助命された際、その療養中に性的関係を持ち、ピーターの子を身籠る。しかし姉妹の父ホスター・タリーは身分不相応なピーターを家から追い出し、ライサを騙して堕胎薬を飲ませた。
    その後、16年前の反ターガリエンの叛乱時、タリー家の支持を必要としていたジョン・アリンに嫁ぐ。
    ライサは堕胎薬の影響か、その後5度の流産と2度の死産を経験したため、ついに授かった息子・ロバートを溺愛しており、6歳になってまで授乳し続けている。
    また、事件の後もライサはピーターを愛しており、老いた夫のジョン・アリンに頼んでピーターを王の税関の職に就かせた。

    ロバート・アリン
    ジョン・アリンとその妻ライサの唯一の子。病弱で弱々しい6歳の男の子で、心も体も発育が遅れており、乳離れさえしていない。


    ■ラニスター家

    ラニスター家は西部(ウェスターランド)の最上位の貴族である。その本拠地はキャスタリーロックであるが、ラニスポートに分家がある。
    紋章は深紅の地に黄金のライオン、標語は“聞け、わが咆哮を!”である。 しかし、非公式な標語である“ラニスターは常に借りを返す”のほうが有名。
    ラニスター家は一時期衰えていたが、現当主タイウィン・ラニスターによって栄光を取り戻した。多くの金鉱を領地に抱え、七王国で最も豊かな家である。


    タイウィン・ラニスター
    キャスタリーロック公、ラニスポートの守護者、西部総督。
    計算高く無慈悲で支配欲の強い50代の男である。親族であるジョアンナを妻に迎え愛したが、ジョアンナは小人の末息子であるティリオンの産褥の床で死に、それ以来妻を迎えていない。“タイウィンの最良の部分は妻と共に死んだ”と語られている。
    子のジェイミーとサーセイを愛しているが、愛する妻ジョアンナの死をもたらした、醜いティリオンを軽蔑している。

    若い頃、老いた父は政治に口出しする平民出身の愛人に操られ、旗主たちには軽視されていた。
    だが、反逆したキャスタミアの旗主レイン家を根絶やしにし、死骸を城壁に吊るし、父が死んだ時には愛人を裸にむいて追放した。その後も独力で家の名誉と富を回復し、家の威信の回復に努めた。
    〈王の手〉として狂王エイリス王に仕え、妻ジョアンナとともにキングズランディングに住み、七王国に大きな繁栄をもたらした。
    しかし、エイリス王は疑心暗鬼と嫉妬心を悪化させ、二人は激しく対立するようになった。エイリス王がタイウィンの長男ジェイミーを〈王の盾〉にすることでタイウィンの世継ぎを奪った時、〈王の手〉を辞職し領地に帰った。(※〈王の盾〉の騎士は独身の誓いを立てなければならない)
    〈ロバートの反乱〉の間、タイウィンはキャスタリーロックに留まり、トライデント河でロバートが決定的な勝利を収めると、軍勢を集めてキングズランディングに進軍。
    ロバートが王となった後は、ラニスター家とバラシオン家の同盟を固めるため、サーセイをロバート王に嫁がせた。
    物語開始時点では、領地である〈西部〉の経営に専念している。


    ジェイミー・ラニスター
    サーセイの双子の弟で、タイウィンとジョアンナの息子。サーセイと同様、尊大ではあるが驚くほどの美貌である。父や姉とは違い、小人の弟ティリオンに敬意と優しさをもって接する。
    彼は若くして騎士となり、15歳にして史上最年少で〈王の盾〉に選ばれた。だがこれは狂王エイリスがタイウィンから世継ぎを奪おうとする企みであった。タイウィンは怒り、〈王の手〉を辞職。
    その後、〈ロバートの反乱〉の最後に、ジェイミーは王を殺した。〈王の盾〉が本来守るべき王を殺したため、〈キングスレイヤー=王殺し〉の蔑称と、邪悪で名誉を持たない男としての悪評のみが残っている。


    ティリオン・ラニスター
    タイウィンの第三子。小人であり、嘲りを込めて“小鬼”や“半人前”などとあだ名されるが、極めて高い知性の持ち主。
    父の政治的策略の才を受け継いでいるが、その醜さ、舌鋒の鋭さ、売春婦好きのため、そして出産が母親の死を招いたゆえに、父タイウィンから憎まれている。
    姉サーセイにも憎まれているが、兄ジェイミーには優しく扱われる。敵に対しては残酷な手段をとることもできるが、見捨てられたものや不当に扱われた者達には同情心をもつ。

    ランセル・ラニスター
    タイウィンの甥。キングズランディングにおいて、ロバート王の従士として仕えている。
    灰色の髪と、一筋の口髭と、エメラルド色の瞳を持ち、若い頃のジェイミーそっくりの男として描かれており、本人も従兄のジェイミーを尊敬している。


    ■ターガリエン家

    ターガリエン家は、ウェスタロスの全七王国の上位の家として300年近くも統治し、全ての名家は当家に忠誠を誓った。
    その本拠地は王都キングズランディングとドラゴンストーンの島の砦であり、王室領の最上位の家でもあった。
    紋章は、黒地に赤の、炎を吐く三頸のドラゴンであり、標語は“炎と血”。
    東のエッソス大陸の名高いヴァリリアを故郷とする。
    かつて多くのドラゴンを抱えていたが、内乱でその数を大きく減らし、やがて最後の一頭も死んでこの世からドラゴンは姿を消した。
    “ドラゴンの血”という言葉は、ターガリエン家独特の容貌を語ったものであり、金と銀の混じった、あるいは銀白色の髪と、紫の瞳である。


    ヴィセーリス・ターガリエン
    エイリス二世の次男として生まれ、ロバート・バラシオンの〈ロバートの反乱〉の際、産声をあげたばかりの妹・デナーリスとともにウェスタロスを逃げ出し、エッソスの自由都市を彷徨いながら13年間を過ごしている。
    残酷な野心家で、無愛想で暴力的な気分に流されやすい。暗殺者たちの手を逃れながらも、ウェスタロスに戻って父の玉座を奪い返すことを望む。
    その主張に同情する人々の恩にすがって生きなければならない羽目となり、しばしば〈乞食王〉とさげすまれている。
    現在は自由都市ペントスで、富裕な名士(豪商)、マジスターであるイリリオ・モパティスの賓客である。


    デナーリス・ターガリエン
    エイリス・ターガリエン二世の娘。ダニーとも呼ばれる。銀の髪と紫の瞳を持ち、ウェスタロスの前王室の最後の末裔の一人。
    ロバートの反乱の際、デナーリスを身ごもった母と兄ヴィセーリス・ターガリエンはドラゴンストーン島の砦に逃げたが、大暴風の間に母は産褥の床で死に、ダニーは〈ストームボーン=嵐の申し子〉というあだ名を得ることになった。
    その直後にドラゴンストーンはロバート・バラシオン率いる反乱軍の前に陥落し、デナーリスとヴィセーリスはエッソスの自由都市ブレーヴォスに連れ出された。
    それから13年の間、デナーリスとヴィセーリスは9つの自由都市を彷徨い〈鉄の玉座〉を取り戻すための助力を求めており、現在は自由都市ペントスで、富裕な名士(豪商)、マジスターであるイリリオ・モパティスの賓客である。
    極めて美しくはあるが、兄ヴィセーリスの癇癪に恐れをなす、内気でおとなしい若い娘。


    ■その他の主要登場人物


    ヴァリス
    流行の服装をまとう禿げ頭の太った宦官。ウェスタロスの鉄の玉座のために働く、得体のしれない諜報機関の頭、すなわちスパイの元締めである。”小鳥たち”と呼ぶスパイをあらゆるところに放ち情報を集める。
    いつも人に媚びるような女々しい態度をとるが、貴族にも庶民にも恐れられている存在。その情報収集の能力によって、〈小評議会〉にも席を持つ。


    カール・ドロゴ
    東の大陸エッソスの自由都市のさらに先の草原に住む、すぐれた馬の乗り手で略奪者である部族国家ドスラクのカール、すなわち族長である。熟練した戦士であり、いまだ戦いでは負けたことがない。


    サンダー・クレゲイン
    兄グレガー・クレゲイン共々ラニスター家の家臣である。疑いようもなく忠実であり、主人の命令によって簡単に人を殺すために”ハウンド=犬”とあだ名される。
    歯をむき出す犬の頭の形をした独特の兜をつける。ウェスタロスでも最も危険で熟練した戦士であると考えられている。顔に大きな火傷の跡がある。


    ジョラー・モーモント
    北部出身のアンダル人。現在はエッソスにいる。


    パイセル
    過去数十年にわたって、各王の〈小評議会〉に、グランド・メイスターとして仕えて来た高齢のメイスター。知性と高い教育はあるものの、王の宮廷での彼の貢献度は老齢と共に減じつつあり、しばしば会議の途中に寝てしまう。


    バリスタン・セルミー
    “豪胆”サー・バリスタン・セルミーはウェスタロスで名高い英雄であり、〈王の盾〉の総帥。60歳を超えているが、いまだに素晴らしい戦士であり、ウェスタロスで最も尊敬される存命の騎士である。人生のほとんどを〈王の盾〉の一員として過ごしてきた。ロバートの反乱の間はターガリエン家に忠実であったが、ロバートの赦免を得てからはロバートの〈王の盾〉の総帥の地位を守って数々の武勲を挙げている。


    ピーター・ベイリッシュ
    ”リトルフィンガー”とあだ名される。物語開始時点で、七王国の大蔵大臣を務めている〈小評議会〉の一員。財政と宮廷の陰謀に長けた野望に充ちた男である。
    貴族ではあるものの、先祖伝来の領地は、アリンの谷間領にあるフィンガーズ岬の極めて小さく貧しい土地にすぎない。
    ピーターは、リヴァーランで里子として養育され、ホスター・タリー公の娘キャトリン・タリーを愛するようになり、妹のライサ・タリーに愛されるようになった。
    キャトリンを巡って、その婚約者であったブランドン・スタークに決闘を挑んだが敗れ、キャトリンの命請いで助命された。療養している間、ライサと性的関係を持ち、身籠らせた。
    姉妹の父ホスター・タリーは身分の低すぎるピーターを家から追い出し、ライサを騙して堕胎薬を飲ませた。
    この事件の後もライサはピーターを愛し、老いた夫のジョン・アリンに頼んでピーターを王の税関の職に就かせた。
    すぐれた財政手腕によって、彼は瞬く間に大蔵大臣の地位に登り、現在に至っている。


    ■用語編

    〈壁〉
    何千年も前に、ホワイト・ウォーカーとよばれる遥か北に住む謎に満ちた生き物の脅威からウェスタロスを守るため、魔法と労働によって築かれた氷と砂利からなる巨大な壁。
    480キロの長さと210メートルの高さを持ち、王国をホワイト・ウォーカーから守ることを義務とするナイツ・ウォッチの〈誓約の兄弟〉達によって防御かつ維持される。

    ホワイト・ウォーカー
    遥か北に住む謎に満ちた生き物。もう何千年もの間出現しておらず、半ば伝説上の存在と化している。

    野人
    〈壁〉よりも北側に住む人々のことを〈壁〉よりも南側の人々が呼ぶ蔑称。

    ナイツ・ウォッチ
    別名は〈冥夜の守人〉。〈壁〉を守備する一団。〈誓約の兄弟〉。
    土地と称号を持たず、妻や子を持たず、家族との絆を断ち切り、七王国の争いには関わらず、脱走しないことを誓う。誓いを破ることは死罪に値する。
    黒い衣だけをまとうため、ナイツ・ウォッチに加わることを”黒衣を着る”とも言われ、蔑称として〈鴉〉とも呼ばれる。
    ナイツ・ウォッチに参加することは今でも名誉だと考えられ、参加以前の身分にかかわらず階級を登ることができる。
    だがホワイト・ウォーカーは何千年もの間目撃されておらず、半ば伝説上の存在と化しており、近年では、基本的には流刑地に変貌している。
    著しく弱体化し、ほとんどが犯罪者や避難民で占められ、志願したごく少数の騎士や名誉を重んじる男たちが規律を保とうとはするものの、そのほとんどの時間は壁の向こうに住む〈野人〉をあしらうことで過ぎている。
    また役割があり、〈工士〉は壁を補修し、武器を作る。〈雑士〉は日常の雑事を行う。〈哨士〉は戦いと偵察を行う。

    王の手
    王が任命する側近、相談役で、宰相のような地位。

    王の盾
    王の護衛騎士団。独身の誓いを立て、白いマントを着る。

    小評議会
    王の側近として認められた限られた重臣たちのみで行われる会議。王国の政治を動かしている。

    メイスター
    助言者、医者・学者・通信手を兼ねる職。
    河間平野にある、ウェスタロスで最大の都市の一つであり最古の都市でもあるオールドタウンにある〈知識の城〉で修業し、任じられる。
    主要な城には、ほとんど必ずひとりはおり、誰からも敬意を払って扱われる。
    また、グランド・メイスターは七王国の全メイスターの代表として、王都キングズランディングで王に仕え、小評議会に出席する。

    落とし子
    七王国における高貴な人物の私生児の呼び名。相続権がなく差別され、地域によって特定の名字が与えられる。
    スノウ(北部)、パイク(鉄諸島)、リヴァーズ(リヴァーランド)、ストーン(アリンの谷間)、ヒル(西部)、ストーム(ストームランド)、ウォーターズ(王室領)、フラワーズ(河間平野)、サンド(ドーン)。


    以上で、【ネタバレなし!】観はじめる前に!ゲーム・オブ・スローンズの世界ガイド はひとまず終了!
    少しでも参考になれば幸いです。

    ではでは、よいウェスタロス(とエッソス)の旅を。
    すべて見終わってネタバレを気にしなくてよくなったら、是非いろいろ調べてみてください。
    奥が深くて興味が尽きませんよ。

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