北宋の第8代皇帝趙佶。
書画の才に優れ、北宋最高の芸術家の一人と言われる。
痩金体と称される独特の書体を創出し、絵画では写実的な院体画を完成、「風流天子」と称された。
現在、徽宗の真筆は極めて貴重な文化財となっており、日本にある『桃鳩図』は国宝に指定されている。
皇帝としての徽宗は自らの芸術の糧とするために、庭園造営に用いる大岩や木を遠く南方より運河を使って運ばせた(花石綱)。
また芸術活動の資金作りのために、明代の小説『水滸伝』における悪役として著名な蔡京や宦官の童貫らを登用して民衆に重税を課した。
その治世、人民は悪政に苦しみ、『水滸伝』のモデルになった宋江の乱など、地方反乱が頻発。
最終的には失政により金による北宋の滅亡を招いた。
徽宗 歴史人物シリーズ133
