歴史が好きというと昨今よくおススメされる海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」(原題:Game of Thrones)。
2019年4月に放送予定の完結シーズンを前に、このドラマシリーズをこれから観る方がより楽しめるような情報を、ネタバレなしで書いてみたいと思います。
■概要
SF/ファンタジー作家のジョージ・R・R・マーティン著のファンタジー小説シリーズ『氷と炎の歌』を原作とした、アメリカのケーブルテレビ放送局・HBO(Home Box Office)の超大作ファンタジー大河テレビドラマシリーズです。
公式サイトによれば、「架空の王国を舞台に複数の名家が繰り広げる壮絶な覇権争いを映画並みのスケールで描き、世界を釘付けにしているスペクタクル巨編。」と謳われております。
敢えて一言でまとめると、「中世ヨーロッパ的でモンスターや海賊、魔法といったものが存在する架空の世界において、多くの登場人物が入り乱れる群像劇」というところかと思います。
『氷と炎の歌』原作ファンタジー小説シリーズは、最終的には7部の長編により構成される予定の内、5部まで刊行、6部が2019年刊行予定とか。様々な外伝も出版されているようです。
テレビドラマシリーズの方はというと、シーズン7までは放映済み。HBOは2019年4月に放送される、6エピソードから成るシーズン8でシリーズを完結させると公式に発表しています。
(私は、このテレビドラマシリーズを現在視聴可能なシーズン7まで視聴しました。原作は未読です。)
シーズンが進むにつれて、小説とドラマとの差異はしだいに大きくなっているそうです。
小説に比べてドラマの登場人物は減らされており、一人の登場人物が、小説における複数の登場人物の役割を負っていたりといった違いがある模様。
特にシーズン6と7では、原作者との話し合いにより、未完の原作の内容をベースに、制作されているとのこと。
■どんな内容なのか、そのオモシロさとは
何故”ネタバレなし”を強調するかと言えば、このドラマ、本当に我々視聴者の「こんなもんだろう」という想定を軽々と超えてきて、驚くほど先が読めないため、想像以上にハラハラする展開が楽しめるからです。
初見なのに筋書きを知って観てしまうと本当にもったいないと思います。
しかしながら、この世界に関する予備知識が全くないと、世界観がある程度わかるまで、純粋に楽しめないので、”ネタバレなし”のガイド記事を用意したら親切かな?と考えた次第です。
ということで、「ゲーム・オブ・スローンズ」の魅力を列挙していきましょう。
1.ファンタジー要素がありながら、重厚な世界観
ファンタジーものというと、やはり子ども向けのお話になりがちですが、「ゲーム・オブ・スローンズ」は違います。子どもの存在など眼中にも入れずに我々成人に向けて制作されています。
有名どころだと、これまでだとJ.R.R.トールキンの指輪物語など中つ国サーガが最も大人向けなハイファンタジーだったのではないかと思いますが、「大人向け」という意味では軽々と超えています。
いわゆる”ポリティカル・コレクトネス”的なものは一切登場しません。
登場人物たちは、この世界・社会の掟や自分の使命や信念にしたがって行動し、冷徹なキャラクターは情け容赦はありませんし、暴力シーンでの痛々しい出血や切断も、モザイクがかかるような性描写も、まるで日常の風景のようにあたりまえに描写されます。
ちなみに、性描写に関しては、1話に1度は必ず登場するのではないでしょうか。
このドラマで度々ある「登場人物が性的な行為を行いながら、プロットや人物の性格形成にかかわる極めて重要な情報を開示していくという場面」に対して、「セックスポジション(sexposition)」なる言葉が新しくできたほどで、これはsex(セックス)+exposition(エクスポジション、説明・情報開示のこと)という2つの英単語からできている新語です。
なぜわざわざこんなことを…と思いますが。
説明が行われている間、観客に気晴らしを与えつつ登場人物に何かやることを与えるという目的があるそうです。
この点でセックスポジションは単にサービスカットとして挿入されるだけで物語に貢献しない刺激的性描写とは異なるんだとか。
2.大作映画と比べても遜色のない壮大なスケールとハイクオリティな映像
お金がすべてではないと思いますが、やはりクオリティに直結する制作費。
第1シーズンの段階で1話あたり約5.5-6.6億円、第6シーズンには1話あたりおよそ10-11億円、直近の第7シーズンに至っては1話あたり約15-16億円という予算規模だそうです。
参考までに、日本のNHK大河ドラマで1話あたり約6000万円、年間約30億円というところなので、単純に金額ベースで10-20倍以上というクオリティです。
シーズンを追うごとに製作費が増すのも納得の、規模の大きい合戦シーンも登場し、大スペクタクルを味わえます。
人気も増加し続け、名実ともに世界を席巻し、出演俳優陣も評価を上げて続々と映画スターを輩出しています。
小耳に挟んだところではVFXチームも超優秀で、「ゲーム・オブ・スローンズ」を通じて育て且つ示した実力で今ではハリウッド大作も手掛けているらしいです。
登場するモンスターやクリーチャーたちは大作映画を凌駕する程のクオリティですし、
衣装や美術、照明や小道具、どれをとっても、「つくりものっぽいな」とか「セットっぽいな」といった部分で興醒めするようなことは殆どないと思います。
とにかく、こればかりは見ればわかります。
エミー賞に通算で132賞にノミネートされたうち47の賞を受賞し、史上もっとも多くを獲得したドラマとなっている…など、数多くの賞を受賞していることからもクオリティは証明されています。
3.登場人物誰もが主人公な群像劇
これは1.の内容にも関連するかと思いますが、従来のファンタジーものでは当たり前だった”特定の主人公がいる”という常識が通用しません。
実在の乱世の歴史の流れを追っているかのように、様々な特色ある地方に独特の勢力があって個性的な人々がおり、それらの群雄や人々がそれぞれの思惑で動いて、政治的陰謀を中心にしたドラマが進んでいきます。
これが、想像以上にハラハラする展開が楽しめる大きな要因だと思います。
■視聴方法は?
動画配信サービスで見る場合のおすすめは?
3大サービスの、Netflix、Hulu、Amazonプライムビデオ。
このうち、最大手?のNetflixでは「ゲーム・オブ・スローンズ」は配信されていません…!残念!大人の事情があるそうです。
ということで選択肢は2択。
1.とりあえず観てみるなら、Amazonプライムビデオがおすすめ
月額料は30日間の無料お試し期間付きで400円(税込み)。Huluの半額以下。
(しかも、プライム会員ならば、Amazonのお急ぎ便が無料になったり、KindleのUnlimitedが使用可能だったりと様々なメリットがあります。)
それでシーズン6までは全エピソードを観ることができます。シーズン7は有料、1話につき画質次第で3-500円。(第1話だけ安かったです)
Amazonプライムビデオのプラス要素として、スマホやタブレットで通勤通学時などに視聴する場合に、Amazonプライムビデオであれば自宅などWiFi環境下でダウンロードしておく、ということができます。
ストリーミングではパケットが簡単にリミットを迎えますので、地味ですがとても便利です。
https://www.amazon.co.jp/gp/video/getstarted
2.最初から全シーズン観る気満々であれば、Huluがおすすめ
月額料は2週間の体験付きで933円(税抜)。追加料金なしで、現在最も新しいシーズン7まで、すべて観ることができます。
ただマイナス要素として、権利関係の問題らしいのですが、Amazonプライムビデオであれば可能な、自宅などWiFi環境下でスマホやタブレットにダウンロードしておく、ということができません!
ストリーミングで観ることになりますので、通勤通学時などに視聴する場合に通信量問題がネックとなるかと…
3.ちなみに…シーズン8が世界同時放送で見れるのは…
2019年4月の放送開始が発表されている、最新シーズンにして最終章のシーズン8。
これを日本で、世界同時放送で見れるのは「BS10 スターチャンネル」だそうです。
特設サイトなども既にありますが、ネタバレ満載なので、チェックするのはシーズン7まで見た後にしたほうがいいと思います。
■【ネタバレなし!】ゲーム・オブ・スローンズをこれから観る方に最適ガイド【後編/用語解説編】
シーズンを重ねていけば、自然にどんどんゲーム・オブ・スローンズ世界の用語などもわかってくるのですが、
見始めのシーズン1や2を見ている段階では数多い用語や人名に「なんだっけ?」となってしまうことも多く、かといってネタバレが怖いので迂闊に調べられないと言うジレンマがあると思います。
なので、直近シーズンまで観賞後にいろいろ調べてからシーズン1や2を見返したくなるのです。
それはそれで面白いのですが、でもやっぱり最初から愉しめるに越したことはないと思いますので、
最低限、見始めのシーズン1や2を見ていく上でわかっておくと最初から愉しめるのではないか?という用語ガイドを作成しました。
少しでも参考になれば幸いです。